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デモグラ属性でリクルーティングするとなぜ失敗してしまうのか?


リクルーティング

前回のコラムでは、プロダクト開発の初期段階に、インタビュー対象者をデモグラフィック属性で条件づけすると、うまく仮説検証できないことをお伝えしました。それでは、なぜデモグラフィック条件にこだわるとうまくいかないのでしょうか。また、どのようにリクルーティングするのがよいのでしょうか。


目次


プロダクト開発の初期段階では、「誰の」「どんな悩み・困りごと・ニーズ」を解決するのかを明確にする必要があり、仮説検証インタビューの前には、ターゲット顧客像がどんな人で、何に深刻に悩み、それに対して何を必要としているのかを徹底的に考えぬくことが大切だとお伝えしてきました。

ただ、忘れてはいけないのは、ここで想定したターゲットユーザー像はあくまでも「仮説」であり、それも「やや尖った」「エクストリームな」ユーザー像になりがちだということです。


エクストリームユーザー像を設定すること自体が悪いわけではありません。ただ、ユーザー像を正しく捉えるには、盲目的に思考を重ねればよいのではなく、時には一歩引いてこれまでの考えを俯瞰的に捉え直す必要があるのです。特に、インタビュー対象者のリクルーティングの際には、一歩引いた視点が必要です。どんな人に話を聞こうかと考える時に、「●●業界で、▲▲という業務に、●年間以上携わっており・・・」などと、ペルソナ像のデモグラフィック条件をイメージして細かく設定しても、そんな人は出てこないでしょう。なぜならば、ペルソナの属性条件は仮説であり、それにぴったり合う人は現実的には存在しないからです。ユーザー像を突き詰めて考え、際立った人物像を設定すればするほど、リクルーティングをやってもやっても該当する人に当たらない、というシーンを見てきました。ではどうすればよいのでしょうか。


その答えは、インタビューの対象者像を「●●という悩み・困りごと・ニーズを持つ人」と設定することです。そうすることによって、プロダクトが真にニーズがあるかを検証することができ、顧客が何に困っていて、何を求めているのかを洞察することができます。また、仮説の段階では、複数の対象者像を設定することも重要です。もし、仮説が1つしかない場合は、ほぼ思い込みにとらわれていると思った方がよいでしょう。そして、それぞれの「悩み・困りごと・ニーズ仮説」と「リクルーティング条件」を紐づけて考える必要があります。


もし、仮にインタビュー対象者像の1つを「プロダクト開発に慣れていない人」と設定するとしましょう。その際、リクルーティング条件を「プロダクト開発部門」の「課長職以上」で「商品開発歴1年未満」で、などと属性や経験で定義してはいけません。「プロダクト開発の進め方がよくわからない人」や「議論に時間をかけても決められない人」などの「悩み・困りごと・ニーズ」条件に置き換えるのです。その上で、プロダクト開発の経験やデモグラフィック属性を「補助的な情報」として押さえておきましょう。対象者をリストから選定するときも、「悩み・困りごと・ニーズ」の条件に合っているか、また、どんな状況であるのかを優先します。間違っても、デモグラフィック属性条件で絞り込んでから選ばないようにしましょう。


ここまで、インタビュー対象者の選び方について解説してきました。もう一つ重要なのは、リクルーティングをどの方法で行うかということです。リクルーティング手法には、無料でできるものや、有料でも比較的低コストでできるもの、細かな条件で選べるけれども高額になるもの等、様々です。プロダクト開発の状況や対象者の条件、優先順位に応じて適切な方法を選ぶようにしてください。以下に、代表的なリクルーティング手法を記載します。


すでに商品・サービスがあり、WebサイトやSNSでつながっている人がいる場合は、その人達にインタビューの協力を呼びかけることができます。募集アンケートフォームを設定すれば、条件とマッチしているかどうかを事前に確認することができます。自社Webサイト閲覧者やSNSのフォロワー数が多く、条件にあう人がいる場合はコストを抑えて実施できます。ただし、インタビュー協力者が自社をひいき目に見る等のバイアスがかかる可能性があります。


インタビュー対象者の条件に近い人を、人脈を伝って紹介してもらう方法です。予算が限られている開発の初期段階にはよく利用されています。ターゲット顧客像につながる人脈があればコストは抑えられますが、「悩み・困りごと・ニーズ」という目に見えない条件にはあまり向いていません。デモグラフィック属性でのリクルーティングや、事前に情報収集をするためのインタビューに適しています。


インタビューの対象者募集から実施サポートまでの部分に特化したサービスです。ここ数年で様々なサービスが立ち上がり、大手調査会社を利用するよりも安く、早く対象者を見つけることができるようになりました。自社でパネルを構築しているサービスもあれば、大手調査会社のパネル会員を利用するサービスもあります。デメリットは、自社パネルの場合は大手調査会社よりも登録者数が少なく、大手調査会社のパネルを使う場合はコストが比較的高いものが多いようです。


大手マーケティング調査会社(リサーチパネル会社)に登録している数百万人のパネルの中からターゲットにあった人を探す方法です。厳しい選定条件が求められるプロダクト開発の後期に使われることが多いです。ターゲット条件に合う人をピンポイントで探すことができる、大人数でもリクルーティングできるというメリットがある一方で、コストは高めで、募集開始からインタビュー実施までに数週間かかることが多いです。


時間単位でコンサルティングを行う「マイクロコンサルティングサービス」で、インタビューのリクルーティングも請け負うものが増えてきました。主に、企業や団体の上層部、専門職など、大手調査会社のパネルにはあまりいない層にインタビューする場合に利用します。条件に合う人とマッチした場合は、業界特有の情報などを深くインタビューすることができます。一方で、条件を絞り込むと対象者が見つかりにくい、謝礼が数万~十数万円と高めであるというデメリットもあります。


リクルーティング メリット・デメリット

今回のコラムでは、インタビュー対象者のリクルーティング方法について見てきました。インタビュー仮説をしっかりと検証するためには、リクルーティングの条件を明確にし、優先順位をつけて対象者を選ぶことが重要です。仮説検証インタビューの成否は、まさに対象者のリクルーティングにかかっているといっても過言ではありません。

もし、インタビュー対象者のリクルーティングで何かお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。


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